授戒会とは、 貪り(むさぼり)・瞋り(いかり)・愚かさ(おろかさ)の三毒を反省し、 三宝(仏・法・僧)を大切にし、 戒を守る、 このようなことを心に留め置き、仏様の弟子として生きていくことを誓う儀式です。 ですから、本当は授戒会を生きている間に受けていただきたいのです。しかし、そのような機会に恵まれなかっ た 方も、この先は仏様の弟子となり、安らかなときを手に入れる、そのための儀式がお葬式とも言えます。(*仏 様 の弟子となった証しに授かるのが、戒名です。) 参列者はその儀式を見守るとともに、真心や徳をお供えし、また、「死」というものに触れることで、「生きる」とい うことをより深く考える大切な時間を過ごします。 ちょっと豆知識 〜仏法僧について〜 仏:仏様(悟りを開いた人) 法:仏様の教え 僧:仏様の教えを守り、修行・生活する人 「僧」と聞くとお坊さんと思われがちですが、仏教の教えを守ろうと努力する人々すべてを「僧」と言います。 ですので、故人も参列者も立派な「僧」なのです! |
最後の夜ですので、なるべくろうそくとお線香が絶えないように勤めていただければと思います。 また、故人を偲んで、思い出を語り合うことも、とても大切なお勤めです。 |
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【1.本尊回向】 遺教経、般若心経(はんにゃしんぎょう:詳細はこちら→『摩訶般若波羅蜜多心 経』)をお唱えします。 遺教経(ゆいきょうぎょう)とは、お釈迦様が亡くなられる際に説いた最後の教えが 書かれているお経です。 いつも見守ってくださっているご本尊さまに向けて、お経をあげます。 【2.焼香】 観音経(かんのんぎょう:詳細はこちら→『観音経』)、菩提和讃(ぼだいわさん) を お唱えします。 このお経中に、焼香していただきます。 |
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ちょっと豆知識 〜焼香について〜 焼香とは、一度薫(くん)じた後、合掌礼拝することです。その目的は、心身を清めることにあります。 焼香をし、清らかな心を保ち、故人の供養に勤めます。 |
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【1. 剃髪の儀 】 亡くなられた方はお釈迦様のお弟子様として旅立ちますので、剃髪を行います。地方によっては全ての髪を剃る地方や一部分だけを剃る地方など様々ですが、この地方では儀式にとどめています。 このとき、剃髪偈(ていはつげ)というお経をお唱えします。 【2.棺の前で】 個人が悟りの道へ進むことを祈り、龕前念誦(がんぜんねんじゅ)・十仏名・回向(えこう)をお唱えします。 【3.出棺】 最後に大悲呪(だいひしゅう)・回向(えこう)をお唱えし、出棺となります。 |
告別式=別れを告げる式、ということで、弔辞や弔電、施主挨拶などがこれにあたります。また、友人 主催の「お別れ会」などもこれに含まれます。 かつては、葬儀とは別に行われていましたが、現在は葬儀と一緒に行われることが多くなりました。 |
誰でも生まれながらにして仏様の心をもっていることを改 め て思い起こし、心を穏やかにします。 |
葬儀の中心の授戒会(じゅかいえ)です。 貪り(むさぼり)、瞋り(いかり)、愚かさ(おろかさ)に乱されやすい心を調える懺悔文(さんげもん)を唱え、心を浄めます。 そのあと、三帰戒(さんきかい)を唱え、戒を授かります。 この儀式により、仏弟子となり、戒名が授与されます。 |
龕(がん)とは、棺桶のことを指します。つまり、鎖龕(さがん)とは、棺桶にふたをすること。起龕(きがん) と は、棺桶を運び出すことを意味し、その際のお経をお唱えします。 |
かつては、住み慣れた家から葬儀場まで葬列をつくって向かいました。 そのときに、お唱えしていたのがこのお経です。 |
お釈迦様入滅の時、村人が総出で、持ち寄った楽器を鳴らして別れを惜しんだ故事により、鼓はつを鳴らし永遠の命を表す阿弥陀様の 極楽浄土に入れますようにと祈ります。 |
故人の徳を讃える心や、死を悼む心を漢詩に託し、仏の世界に導きます。この漢詩には故人の生ま れ、働きなどが含まれていますので、生前の故人がより偲ばれることと思います。 引導法語をお唱えする前には、円を空中に描き、また、引導法語の最後には「喝」と叫びます。言葉で は表現することのできない禅宗の大切な教えを、この「喝」の一声に込めます。 |
山頭とは火葬場のこと。阿弥陀如来(あみだにょらい)の名をお唱えし、阿弥陀様の力で亡くなった方の 心を清め、悟りの世界に向かうことを助けます。 |
以上のお経は故人の供養のために読んだということを唱えます。 |
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別れを惜しみ、再び楽器を打ち鳴らします。 |